お目当ては、やはりラファエロ

地下鉄Lanza(ランツァ)駅から徒歩5分ほど。

ヨーロッパ調の建物が並ぶエリアを通り抜けて、ブレラ美術館に到着。

美術館付近にズラリと並んだ、お土産屋さん、というか雑貨屋さん?蚤の市?を横目に、入り口へと向かう。

写真は、美術館を入ってすぐの様子。美しい宮殿のような建物にウットリ(´∀`*)この日は、学生のためのイベントをやっていたようで、若者の集団がたくさん訪れていた。

さて、ココアのお目当ては、他の美術館と同じくラファエロ。まずはお目当ての作品に直行する。

『マリアの結婚』(ラファエロ・サンティ、1504年)

こちらの「マリアの結婚」(文献によって、「聖母の婚礼」「聖母の結婚」など、タイトルの訳は様々)は、ラファエロ初期の作品の中で、最も洗練された作品のひとつと言われているらしい。画風や構成など、師であるペルジーノの影響を大きく受けている。(ペルジーノの、同名の作品からインスパイアされたとも言われているらしい。ペルジーノの作品を後から調べてみたところ、かなり類似点のある作品だった)

最盛期の柔らかく優しいイメージの画風と比べると、少し違う印象だけど、確かに洗練されていて美しい絵だった(´∀`*)

北イタリアの芸術たち

ラファエロを鑑賞した後は、有名な作品を中心に、気の向くままに鑑賞。例えば、

『ピエタ』(ジョヴァンニ・ベッリーニ)

15世紀のヴェネツィア派を代表する画家の、美しい作品。他の芸術家たちのピエタと比べて、違った視点というか、構図で描かれている気がする。木の板にテンペラ画法で描かれているらしい。

それから、あまり有名な作品ではないみたい?なので、調べても全然詳細が分からなかった、16世紀頃のこちらの作品も気になった。

『Madonna and Child with St.Joseph, St.James, St.Martha, and a Donor』(Girolamo Giovenone)

「聖母と子 with 聖人たちと寄進者」ということかな。ミラノで活動していた画家らしい。ラファエロと同様、マリア様やキリストの、穏やかで優しそうな表情が、ココア的にとってもツボで。。。こういう作品が好きなのよね(*’-‘*)

しかし、この「寄進者」、英語の「Donor」に当たる言葉が、よくキリスト教絵画のテーマになっているのだけど、実は何を意味するか分かっていなかったので、調べてみたところ。。。どうやらパトロンを作品の中に登場させた場合に、このような表現をしているらしいということが分かった。

これも調べてみると奥が深いもので、前々回の記事で綴った「最後の晩餐」の反対側の作品、ジョヴァンニ・ドナート・モントルファーノの「キリストの磔刑」にも、ミラノ公ルドヴィーゴ・スフォルツァ(通称イル・モーロ)とその妻ベアトリーチェ・デステが、寄進者(群衆の1人)として描かれているのだとか。(ルドヴィーゴ・スフォルツァは、「最後の晩餐」の依頼人でもある)

なるほど。。。

話が脱線してしまった。。。話を戻して、次の作品へ。

『The Kiss』(フランチェスコ・アイエツ、1859年)

時代はだいぶ進んで、19世紀の作品。下手な裸体よりエロくて美しくて、有名な作品でもあるけれど、ココア的にも印象に残った。

21世紀の今となっては、映画や写真でもよくあるワンシーンのように思えるけれど。。。この時代の絵画としては、かなり斬新な気がする。

あとは、17-18世紀頃の風景画をぼーっと眺めてみたりした。タイトルや作者は、ココアの撮影した写真がボケていて読めないのだけど、ベネチアの風景画が美しい(´∀`*) ベネチアって、いつの時代もロマンチックよね。

さすが、芸術の国の美術館

ちなみに、時々、こういった不思議な形をしたベンチがあったので、何だろう。。。?リクライニング。。。?と、プラネタリウム的に座る椅子をイメージしていたのだけど、当然そんなはずはなくて。

使っている方を見かけて納得。

奥の背もたれのような、斜めになっている部分がイーゼル、その手前が椅子になっていて、椅子にまたがったり、お姫様座りをしたりして、絵を描く(模写をする)場所だったらしい。確かによく見ると、「Sit down and draw」と書かれている。

イタリアの美術館は、他の美術館も同じく、絵画の模写をしている方が結構いる。日本の美術展などでは考えられない光景に、いい意味でビックリだった。

他にも、研究?修復?の施設をガラス越しに見学できる場所が面白かった。研究者さんっぽい方が機械を操作していて、何をしていたのかは分からないのだけど。。。絵画を分析しているっぽい感じだった。こういった施設は、他の有名美術館にもあるようだけど、一般人が目にする機会がないので、興味深かった。

他にも、展示されていない保管作品の様子も、ガラス張りで見ることができた。

ミュージアムカフェも、綺麗でおしゃれな感じだった。